若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来
今の職場が明らかに本書で言うところの昭和的価値観の強い会社です。
年功序列の最たるもんで、定期昇給はありますが、先(未来)は、自ずと見えてきます。
本書を読んで、転職しようという決意を固めました。
若者といっても、30歳前半の方まで読んだら参考になります。
本書を読んで自分の将来について考えてみて下さい。
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内容および感想は、
■はじめに 「閉塞感の招待」を見きわめる
年功序列は無くなったといわれるが・・・
しかし、この「固定観念と現実のギャップ」を感じるのはなぜだろうか??
■第1章 若者はなぜ3年で辞めるのか?
・昭和的価値観
名のある会社に入り、定年まで働く。終身雇用。
こういういわば見えないレールに乗っかって、一生涯同じ会社に勤め会社に貢献する。若い時分の頑張りが将来の報酬に返ってくる。
・なぜ3年で辞めるのか?
2000年においては、大卒入社3年以内で36.5%が辞める結果となっている。
転職市場というものが確立されたからか?あまり転職に関して罪悪感は薄れているものと思われる。
・辞められる側(会社)の論理 わがままで我慢できない若者たち
社会人として必要な素養は、”忍耐”
↑↑↑コレが重要なキーワードです!
若いうちは、「忍耐」が必要なんだろうか???
あとは若者は、やりたいことがあって、会社に入ったが若いうちはそういうことができず、また予想と違っていたという「ミスマッチ」が生じてくる。
実際に私も遅咲きながら、社会に出てミスマッチを痛感しました。
タイミング良く転職することはできましたが、その会社にいたのは2年。
一応、その会社は成果主義を謳ってはいるが、ほとんど年功序列。
給料も定期昇給。ある年齢に達すると年棒制。
第1章に書いてあることが、前の会社に入ったときの感じが良く理解できました。
■第2章 やる気を失った30代社員たち
私も年齢は30代、しかし社会経験は3年あまり。
ほとんど新卒者と変わらない感触で働いてるのと同然ですが、しかし年齢は中堅サラリーマンと同じ。
・貧乏くじを引いたのはバブル世代だった
バブルの頃は、就職なんて何社も決まるのが当たり前の感じでした。
私が就職活動を最初にした頃は、バブル崩壊後、就職氷河期真っ直中でした。
その間は、学生をしていたのですが、しかし周りの状況を見ても散々な感じでした。
本書で例に挙がっているのは、30代の銀行員、技術者です。
いきなり30代になって、先に述べたレールがぷっつり途切れてしまうことになります。
また最近では、30代サラリーマンが抱えるこころの病が問題になっています。
これも本書で唱える日本の未来に暗雲をもたらすことを意味していると警鐘を鳴らしています。
■第3章 若者にツケを回す国
「労働組合が強い国は若者が失業する」
フランスで暴動が起こったのもこのためです。
労働組合でも年功序列があるようなもんで、若者は興味がないか、発言しないかのどちらかです。最終的には、ベテランの40,50代の人が権力を握っているようでは、若者にとって良いことは何も出てきません。
みんな自分を守るのに必死ですから。。
政治家もまた何もやってはくれない。
どんどん老化していく企業
注目すべき著者の考えですが、「年功序列が少子化を生んだ」
コレは少し納得かもしれません。年功序列だけが原因ではないにしろ、低所得となり、養育費は若者ではなかなか稼げない。
それが少子化になっていったという、いわば景気との兼ね合い?
■第4章 年功序列の光と影
新卒と既卒では全然就職の壁が違ってくる。どんだけ良い大学を出てても、既卒というだけで門前払いの世の中。だからある意味資格ブームなのかもしれませんが・・・
年功序列という基盤があるだけに、新卒じゃないと年齢的に昇給などで矛盾が生じてくるので雇いにくいというのが結論らしいが・・・
また中高年にとっても、リストラという怖い存在があるのも事実で。
中途採用できる年齢というのも、35歳が限界というのがどの業種にも当てはまると思います。
私もそれは実感しているので、35歳までに自分探しをしていても良いのではないかと最近は思うようになってきました。
最近思うことですが、今先の見えるレールに乗っかってはいますが、働いていてトクをしているのは上司(中高年)だけ。まさにその方々が居なくなったときの自分への見返りはホントにあるのだろうか?
そう考えると本書でも述べていますが、彼ら(上司)のために働き、将来は明るい未来が無くなっても、その人たちは明るい老後が待っている。若者は、路頭に迷うかもしれない。そんな人生で果たしていいのでしょうか??
年功序列の最たるものは、公務員と本書でも述べられています。
しかしながら、今の人々は公務員放れが顕著であるのも若者が年功序列社会に嫌気をさしているのではないかと取ることができます。
格差が生まれるのも年功序列のせい
■第5章 日本人はなぜ年功序列を好むのか?
少し歴史話と海外との比較で話が進みます。
ちょっと話が逸れてる感じもしますが・・・
■第6章 「働く理由」を取り戻す
3人の働いた経緯を紹介されています。
この3人の方々は、ある意味成功者です。いわゆる「勝ち組」に近いでしょう。
しかし、自分の中で「働く理由」は何なのかを自問自答してみて下さい。
人それぞれだと思いますよ!
若者は個性を埋没させてはいけない。
若者にできることは”声を上げる”ことだそうだ。。
・10年後の自分はどうなっているか?
この質問は非常に大事なことだと思います。
あくまで自分です。会社がどうなるかを考えるのではなく、自分がどうなってるか?
・レールを降りることの意味
転職して成功したと思える人は1割くらいというデータもあるそうです。
しかし、10年後のことを考え、今自分にやりたいことがあれば、失敗したってただレールに乗っかって、生涯を過ごすより楽しい人生があると思うのは、私だけでしょうか?!
すべてうまくいくとは思わないですが、昭和的価値観を持って、ただレールから振り落とされないようにするのは、自分としての「働く理由」には該当しません!!
本書を読んで色々考えてみて下さい。「働く理由」を