ちょうどこの本を通勤途中に読み始めたときに、ゆとり教育の責任者が辞職したとのことでして。本書でもゆとり教育については少し疑問を持っておられ、反対意見を述べられています。
教育に関して、執筆されている方はたいてい「ゆとり教育」はダメな方向に向かうと論じています。ダメとは思わないですが、良いとも思えないなんか自分があまり関わっていないだけにまだわからないといったところでしょうか・・・
本書の中身はと言うと、少々自分の思っていた内容とは違っていますが、私自身あまり興味を持っていなかったことに焦点を当てられているので少し勉強になったかなと思っています。この本は子供が読むのではなく親、もしくは大人が読む本だと言えます。
不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か | |
長山 靖生 光文社 2005-12-13 売り上げランキング : 24481 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか 99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス 下流社会 新たな階層集団の出現 |
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内容及び感想は、
■序章 不勉強社会ニッポンの現実
・努力をやめて、楽になるか
「勝ち組」と「負け組」の二極化。
・決意表明だけのお勉強・・・ダイエットに似ている
ゆとり教育を推奨していた学識者などは、ゆとりを与えても勉強してきた人たちだから、この制度自体がおかしい。
・受験勉強だけが勉強ではない、というジレンマ
・まずは親から勉強を
■第1章 そのお勉強でいいの?
ドラゴン桜やら学識者やらの意見を多数引用されています。
・「ゆとり教育」を生んだもの
勉強時間を短くしただけのゆとり教育ですから、最近の未履修問題など出てきて当然でしょう。昔から選択科目だけやってたように思うのですが・・・
こんな事だからセンター試験も全科目必須にするとかということに発展していきそうですし。。
でもそうなったら、私立大学に流れてしまうような気もしますが・・・
・運が良ければ数学ができる
ドラゴン桜でもそうですが、部分点狙いに行く人がほとんどだそうで。テクニックに走ってるようです。
けど、私も「数学は暗記」だと思っています。
テクニックの暗記じゃないですよ!!
【勉強するための基本図書ガイド】
章末にその章に関連する基本図書ガイドなるものが記載されています。全部は紹介できないですが、自分にあまり興味がなかった本を挙げられていたので、ちょっとチェックしていこうかと思ってます。
■第2章 読書のすすめ、もしくは戒め
・本当に「本離れ」は困ったことなのか
私自身子供の頃はいっさい読書をしない子でした。
しかし、今では結構読んでいます。けど、結構読書をする時間ってかかるんですよね。当然受験勉強している人は、読書なんてしてる暇はほとんど無いでしょう。
大人であっても資格試験の勉強をまともにしにしていたら、読書をする時間が取れないのが当たり前です。
実際に、こうして本のブログを書いていたりすると言うことは、他の勉強がおろそかになっていると言うことになるわけですから。。
著者は昔から文学的な本も多数読まれているので、かなり持論を展開されています。
【国語・英語のための基本図書ガイド】
試験を念頭に置いた「国語」攻略なら↓↓↓
■第3章 倫理は教えられるか、学べるか
小学生の校内暴力が増えてるそうで。
けど昔もそうやったらしいので、歴史は繰り返されてるだけなんじゃないのかと半ば諦め気味ですが・・・
正直この章は何とも気が向きませんでしたが、「論語」の話題だけは少し興味が湧いてきました。よく考えるとあまりにも有名なことながら、全然知らないことばかりで、しかしこの本に出てくるフレーズだけでも、これは読んでおいた方が良いのではないかと思うようになりました。
【倫理的に生きるための基本図書ガイド】
「論語」を読む
■第4章 「正しい歴史」は存在するか
この章においても世界史に関する記載がかなり出てきて、高校以降は世界史を全然勉強してこなかった私にとっては、少し耳が痛いのと全然わからないことだらけです。
【歴史を知るための基本図書ガイド】
日本社会の歴史〈上〉
日本社会の歴史〈中〉
日本社会の歴史〈下〉
■第5章 自然科学と論理的思考力
・「数学は暗記」の真意とは
論点に挙げられているのは、数学と主に性教育?!
もうちょっと科学的な事を取り上げて欲しかったですが。
■第6章 「好きなら伸びる」は本当か
プロゴルファーにならせるためにゴルフを子供の時から教えるとか、最近では体育の塾があるらしいです。
聞いた話では、逆上がりができるようにする塾があるとか・・・
この章の最後では、文化・芸術についても触れられています。
これはちょっと面白く、知らなかった内容でした。