今年の4月に新刊されたPHPビジネス新書の第一弾として発売され、その時一番話題性が高かったホリエモン騒動から始まり、即戦力の「三種の神器」と名付けた「語学力」「財務力」「問題解決力」の磨き方を解説しており、その後の章では、ビジネスパーソンに欠けている勉強法、ディスカッション能力、人生設計について述べられています。
即戦力の磨き方 | |
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大前氏の本を読んだことが無い方には入りやすい本だと思います。
大前研一通信なる雑誌があることに最近気づきました。ご興味のある方は定期購読して下さい。
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内容についてはこちら
■序章 下剋上の時代
・ホリエモン騒動が残したもの
・ヒルズ族が下剋上の時代をもたらした
ホリエモンだけじゃなく楽天の三木谷社長、村上ファンドの村上世彰、孫正義などを例に挙げながら、こういう人たちが脚光を浴びだして下剋上、また格差社会、勝ち組と言った言葉が生まれだした。
しかし、世界的に見れば40歳で社長になることは標準的であり、日本の常識が20年遅れていると述べられています。
・パーソン・スペシフィック(人材次第)の時代
モノよりも今は人だろうなあと私でもそう思います。
まして、プロフェッショナルでなければならない。
「ボーダーレス経済」「サイバー経済」「マルチプル経済」についても述べられています。
そういった現状を踏まえ、大前氏はこれから(現在)のビジネスマンにとって必要なものは、語学力、財務力、問題解決力であると・・・
■第1章 「語学力」を磨く
・語学力とは英語のこと
・英語は儲かる言葉
世界中、英語が話せれば大体のことは通じる場合が多いと思います。まあ、あくまでビジネスシーンということですが。。
大前氏も従来の英文読解が主体の学習法では英語力は絶対身に付かない!と申されています。
・「英語耳」を鍛えよ
語学の発達の過程は、耳→口→手の順である。
英語のニュース番組を流しっぱなしにするのが効果的。
■第2章 「財務力」を磨く
アメリカ人は、お金の正味価値と聞かれれば、バランスシートで考える。
日本人にはそういう概念がない。
・財務能力を養う
自分で自分の資産運用をやってみる。
大前氏は、株を薦められています。
・株投資の原則
1.株の性格と常識を勉強する。
2.身近に株を一緒に勉強する仲間を作る
3.世界を観る
・上達したければケガを恐れるな
■第3章 「問題解決力」を磨く
・問題解決力とは何か
疑問を感じたらとことん追求し、この問題の本質はどこにあるのか自分で自分に問うことを繰り返す「質問する力」が不可欠。
そして次に原因を追及し、原因を排除できる仮説を立てる。
真の解決策にたどり着くまで何度も繰り返す。
仮説→検証を繰り返し、思いつきを結論にしない。
・前世紀の既成概念を叩き潰せ!
■第4章 「勉強法」を身に付ける
・「答えを教える」より「答えを自ら考える」
・危機感がないから考えない
ごもっともな意見です!!大企業などにも言えることではないでしょうか。
大前氏の独自の勉強法が述べられています。
参考書:考える技術
に記載されています。
・60歳より先の人生を考えて勉強せよ
定年まで居られる社会かどうかはわかりませんが、コレは考える必要がありそうです!!転職する際にもコレは考えました。
勉強するということは、自分の今の人生をいまよりもっと幸せにするために、するものではないだろうか。
■第5章 「会議力」を身に付ける
・日本人は「ディスカッションする力」が欠けている
・ディスカッション能力は家庭で養う
・マッキンゼー式会議術を身に付けよう
ディスカッションする力が自己主張を通せる押しの強さというのは、大間違い。
問題の解決策を見つけるのが目的
■最終章 人生設計は自分でやるしかない
・死ぬときに「よかった」といえるか
50代は逃げ切れるが40代はわりを食う
・マンガ本を卒業せよ
少し愚痴が入っています。。
・勝ち組発想
・「値札」と「名札」を手に入れよ
・家は借りれば十分だ
・アメリカ型社会がやってくる
・好きなように人生を生きる・・・最後にこう言っちゃうのかよ!
・将来設計は今すぐ始めよ
そう思います。もうある程度地位を確立した人は、今すぐに先のことを考えなくてもいいのではないかとか言ったりします。まだ先にはいいことがきっとあると・・・
しかし、そんな悠長なことが言ってられる時代では無いと私も思っています。
今すぐにでも必要なスキルを取得していき、老後の人生が今の生き方で決まるという考えは、大前氏の意見と共感ができます。