時間術と銘打っていますが、仕事をする上での意思決定をするための方法論だと思います。
最初にバス停で来ないバスを待つというシチュエーションを考えており、本書の中でも比較的身近な話題を例にして説明されているのでわかりやすい本です。
しかし、麻雀やサッカーにまったく興味のない方は、少し退屈な部分も多いかと思います。その辺は、うまく読み飛ばしながら必要なところだけを読み取っていって下さい。
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第1章の見出しにもなっている、時間は「今」と「未来」しかない。
これに尽きると思います。
時間術と言っても、タイムマシンで過去に戻れるわけでもないので、今という時間に決断して未来に向けての意思決定をするというところが、この本の言いたいところです。
そのためには、S-TiBA発想を用いて、仕事を加速していくというものです。
S-TiBAとは、
Situation(状況判断)・・・ゴールを明確に
Time Left(残り時間)・・・残った時間内で起こすべきアクション
Best Answer(最善の答え)・・・「正解」にとらわれすぎてはいけない
Action(アクション)・・・方針が決まれば、とにかく動く!
それらの細かい説明がなされ、例や自分で考えたりしながら身に付けていくという手法を取られています。少し話が飛んだりして、なんのことを言っていたのか?忘れてしまうような構成なのが少し残念ですが・・・
あとは、サンクコストで成功した企業例と著者のサンクコストとの出会いなどが紹介されています。
この本の帯には、行動経済学という言葉も使われていますが、一般的な方の行動に基づく経済学とはまた少し違うような気もするので、行動経済学に関する本は他の本を読むことをオススメします。
本書は、時間についての考え方を理解して、それをビジネスに活かしていこうというものです。